Sphinx使用の覚書

はじめに

Sphinxは、reStructuredTextからHTMLやLatexなどの 文章を生成するソフトウェアである。 Sphinxの公式サイト 最近ではMarkdownでも記述できるが、結局最後のところはreStructuredTextで記述することになるので、現状では、Markdownは使用していない。このウェブサイトもSphinxで生成しているので、覚書をここに記す。

インストール

ここではAnacondaがすでにインストールしてあるMac にSphinxをインストールすることを考える。 基本的には以下のコマンドを実行するのみである。

pip install sphinx

Markdownを使いたい時は以下のようにする。

pip install commonmark recommonmark

HTMLファイルの生成

適当なディレクトリを作成(ここでは test )とする。 そこで、 sphinx-quickstart コマンドによりSphinxで作るドキュメントの 初期設定を行う。

mkdir test # ディレクトリ作成
cd test    # ディレクトリに移動
sphinx-quickstart

いくつか質問をされる。基本的には読めばわかる質問であるが 少し戸惑う質問を以下にあげる。

  • プロジェクトのリリース: 1.0などとversionを答える。後に conf.py を編集すれば変更可能

  • プロジェクトの言語: デフォルトは英語の en であるが、日本語を使いたい時は ja とする

VS codeの利用

VS codeを利用すると快適にreStructuredTextを作成することができる。 *.rst ファイルをVS codeで開くと自動で確認されるが、以下のプラグインをインストールする。

_images/restructuredtext_vs.png

Cmd+k Cmd+r で画面を分割してプレビューできる。正しい conf.py の場所を設定する必要がある。

環境設定

デフォルトの設定では、数式を書く時にMathjaxを使用するようで、数式の太字が意図するように表示されなかったのでsvgで出力することにした。 以下のように conf.py に追記する。

extensions += ['sphinx.ext.imgmath']
imgmath_image_format = 'svg'
imgmath_font_size = 14
pngmath_latex='platex'

また、ウェブサイトのテーマを変更することもできる。どのようなテーマがあるかは Sphinxのテーマ を参照。好きなテーマを選んで conf.py に以下のように設定。

html_theme = 'bizstyle'
html_theme_options = {'maincolor' : "#696969"}

今後変更の余地あり。

記法

リンク

  • 外部ウェブサイト

`Twitter <https://twitter.com>`_

などとすると

とリンクが生成される

  • 内部サイト

自分で作成しているドキュメントをリンクするには

:doc:`index`

などとすると

とリンクが生成される。

コード

Sphinxでは、コードを直接記載することができる。また、言語に合わせてハイライトも可能。 コードの表記に選択できる言語は Pygments にまとめてある。

.. code:: fortran

    implicit none
    real(KIND=0.d0) :: a,b,c

    a = 1.d0
    b = 2.d0
    c = a + b

このようにすると、以下のように表示される

implicit none
real(KIND=0.d0) :: a,b,c

a = 1.d0
b = 2.d0
c = a + b

画像

画像の挿入には image ディレクティブを使う。オプションで、画像サイズなどを調整できる。堀田はだいたいwidthで調整している。

.. image:: source/figs/R2D2_logo.png
    :width: 350 px

とすると下記のように画像が挿入される。

_images/R2D2_logo.png

数式

SphinxではLatexを用いて数式を記述することができる。 1行の独立した数式を取り扱うときは

..  math::

    \frac{\partial \rho}{\partial t} = -\nabla\cdot \left(\rho {\boldsymbol v}\right)

とすると以下のように表示される。

\frac{\partial \rho}{\partial t} = -\nabla\cdot \left(\rho {\boldsymbol v}\right)

インラインの数式では

ここで :math:`\rho_1=x^2` とする

とすると

ここで \rho_1=x^2 とする

と表示される。

To DO

To Doを書いておきたい場所に

.. todo:: 方程式を書く

と書くと、To Doが示される。トップページに

.. todolist:

と書いてあるので、To Doのまとめが示されている。

最終更新日:2024年04月05日